サマークレイマー

まるで 哀しい画家のえがいた様な海岸線
涙で溶いた絵の具は黒 ――夜が来る。――
いつまでここで暗い海を見てんの? 行き場のない二つの影は消える
伝えるだけの二人の声が 響きわたるこの絵の上に
放り込んだ流れ星 ヨルゾラを見上げた僕ら 二人

花火の様な流星群が 夏空にブリッジをかけた 君を連れてわたっていた
色あせてしまった時間が 居眠りで終わった昨日が
色づくよサマークレイマー

胸の隅っこでは思い出が暮らしていて ひっそり建ったアパートがある
誰にだってね
鍵のかかっている部屋の窓はいつだって 光がなく だから影もないまま
伝えることが出来ない声が 目には見えない心の隅に
投げ入れた流れ星 ナツゾラを見上げた僕ら 出会う

花火の様な流星群が ヨルゾラに橋をかけ あの窓からも見えた
色あせてしまった時間が 居眠りで終わった昨日が 色づいてゆく
心をすりむいた自分に 負けたくない勇気の声が
胸のカサブタをはがすから
花火の様な流星群に たった一つ願いをかけた
始まりのサマークレイマー
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