Yume Oyogu

意味なく重ねる安心の為に
冷え切った窓で癒す 背ビレを
当たり前の色が日に日に濃くなる
慣れきった匂いで 泳ぐ正夢を

片ヒレをかばって 目指すアスファルト
中身知らぬまま 届くこの身体
浅瀬で目立って人目に触れたなら
疑いなど捨てて泳ぐ 正夢を

ぬるま湯に浸かって家には帰れない
言葉交わさずとも分ける 幸せを
上から眺めて それでも見えたなら
パラソルを開いて抜ける 正夢を
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