目眩

僕の眼を照らしてるまるで知らない色の光も
僕に手を伸ばしてるまるで知らない君の声も
何故か懐かしくて思わずこの身体が動く
この夜を駆け回る僕の姿がありました

君の眼を彩る僕の知らない名前の光が
この夜を照らしてく
どれだけ世界が拒もうとも
何処にも染まれぬひとりきりの思いは今日もまた
この夜を駆け回り僕の心の臓も灼け焦げた

言葉さえ意味を持たぬ世界を夢に見たことを
誰にも明かせずひとり瞼を腫らした夜も
歪な形でもそれが僕だと教えてくれた
この夜を駆け回る光だって知っているはずだよ

忘れたはずの悲しみも
思い出せない歓びも
消えてなんてない
僕と背中合わせで立っているだけ

思いを思うだけいつも寂しいのは
それをただひたすら願っている標しだから
願えば願うだけそれが眩しいのは
それをただひたすら思っているあなたがいるから

君の声を彩る見たこともない色の光が
この夜を塗り潰す
どれだけ時間に抗おうとも
言葉さえ意味を持たぬ世界を夢に見てたこと
今ならば言えるかい
僕は言える気がしてきたよ

わかりきったことなんて
何一つだってない世界だけど
重ね重ねた時間がどれほど僕らなのかを知ったよ
忘れ様もない悲しみも
忘れられない歓びも
手で掬って、背に従えて、未だ知らない場所へ行こう

覚えてる
僕らはいつも間違っては
その度に世界から笑われて泣いてたよ
覚えてる
それでも眩しさに夢を見る
歪な姿でもそれが僕だと笑ってくれた

言葉さえ意味を持たぬ世界を夢に見たこと
誰にも明かせずひとり瞼を腫らしたこと
忘れたはずの悲しみ
忘れられない歓び
消えてなんてない
僕と背中合わせで立っているだけ

思えば思うだけ
それが眩しいのは
それをただひたすら願っている君だから
わかってる
僕らは眩しさに夢を見る
変わらぬまま行こう
未だ知らない場所へと向かおう
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