君のために

もう少しだけ このまま
僕の腕のなか 眠っていて

カーテンの隙間から差し込む光が
君を 連れ去る前に

君の口唇が ため息にかわいて
その瞳に 僕が映らなくなって
君のために僕は 少し涙こぼし
せつなさを 憶えた

やがて夜明けが おとずれ
眩しさに君は 目を覚ます

悪い夢から覚めて 抱きしめ合えないのか
何もなかったように

君の口唇が ため息にかわいて
僕の言葉 その心触れられなくなって
君は僕のために この胸顔をうずめ
少しだけ ためらった

平行線のまま 何度も日が暮れて
君が選んだ道を 受け止められず
時の終わりがくるよ

僕はほんとうは ずっと淋しかった
この瞬間に君もそうだったと判るのさ
鳥かごの中の二人 空へ解き放して
振り向かずに 飛び立とう
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