ソーダ

パチパチと部屋に弾け溶ける
炭酸の泡が泳いでいる
フワリフワリ 今は少しだけ
忘れた振りをしていたいだけ

ゆらりゆらり 部屋に溶け込んで
いつの間にか朝が来るような
君のいない日々に慣れてきて
僕が造られ続けるような

小窓をトントン叩くような
雨は途端に止んでしまった
シュワシュワと僕に消えていって
何もなかったみたいじゃないか

何か足りない気がしてる今日は
何か意味を感じたいのか
無くした物を数えている
一つ 二つ 一つ

カラカラな喉に流し込んで
満たされた振りをしてみたけど
くらりくらり 今はもう少し
ダメな僕でいてみたいような

君の言葉を遮った
雨は途端に止んでしまった
ヒリヒリと僕の中の方に
入ってどっかにいなくなった

何か足りない気がしてた今日を
いつのまにか終えてしまった
無くした物を数えている
一つ 二つ 一つ
何か足りない気がしてる今日は
何か意味を感じたいのか
無くした物を数えている
一つ 二つ 一つ

一つになる いつかはきっとそうなる
忘れたことも忘れていく
数を数えるように名を付けて
一つ 二つ 一つ

何か足りない気がしてる今日は
いつもの数を数えてみる
君を失くしただけだったと
一つ 一つ 一つ
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