浮世草

人目引くよな 蓮(はちす)の花は
濁り水ほど 白く咲く
街の隅でも この人と
そんな生き方 したくなる
涙いくたび 重ね着に
越えたおんなの 浮世草

どこか一つに 秀(ひい)でた人の
人を見る目の 暖かさ
夫婦(めおと)きどりで 交わす酒
遅い小さな 縁(えにし)でも
夢はここから 始まって
実るとき待つ 浮世草

雨にぬれてる 露地の灯(ひ)さえも
月に見えそな 恋ごころ
そうよ身の丈(たけ) 知ってこそ
掴(つか)むものです しあわせは
そばに寄り添う この人に
尽くし切りたい 浮世草
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