八百屋

混みだしたベットサイドの下
コンディション知らない
あなたのタンスに歯型をつけてさようなら
これさえ気付かず横たわるすべてに
ラブストーリーを残してすましてく

ふきぬけた壁の行く先たずねれば
ねぇ感概のない海のようだわ
シュール・リーカミングアゴーラブ
角を曲がれば
今に漕ぎだす甘さの果物並ぶ

すきま風が吹く夜の長方形の空には
胸さわぎの恋人がスイカを並べて
種を飲み込むと気づく心のすぐ横の庭
ゆらぐカーテン越える
おだやかな光

町並みに気づけば
ひとつ穴があいて
素直に言ったの
傷ませることは傷むことよ
Can I see you once again?
なんて言わないわ
罪のないセリフを残してすましてく

スイカの種は今ごろ心の中で発芽して
次の季節でわたしは八百屋をひらいて
「あなたのせいよ」とお次に問いだしたときには
あの長方形の空は弾みをきかせる
×