木曽川みれん

木曽の御岳さん 墨絵に霞む
旅のおんなの 水(みず)木沢(きざわ)
逢えぬあなたの あと追えば
他人(ひと)は見るのよ 訳ありと
行きつ戻りつ 迷いつつ
妻(つま)籠(ご) 馬籠(まごめ)の 木曽川みれん

多度(たど)のお山が 夕陽に染まる
灯る情けの 宿あかり
膝を崩せば 恋しさに
酒もいつしか 燗(かん)ざまし
ましてひとりの 寝化粧は
抱かれたくなる 木曽川みれん

川の流れに 棹(さお)さすように
見れば重なる 渡橋
恵那(えな)を離れて 木曽(きそ)岬(さき)へ
きっとあなたに 逢えるまで
つづくこの道 この旅路
明日へ旅発つ 木曽川みれん
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