北海の流氷

霧にかくした 男の涙
咽ぶ霧笛に ほろりと落ちた
あばよあばよあばよだぜ 流氷の港
恋の未練も ぷっつり切れた
船が波止場で 俺を呼ぶ

啼くな海猫 浮寝の身なら
夢を見るなよ まともな夢は
あばよあばよあばよだぜ 流氷の港
咲いてみせても 氷の花は
燃えはしないさ 薄情け

鉛いろした 潮路の涯てに
待っているのは 北海嵐
あばよあばよあばよだぜ 流氷の港
愚痴や恨みは 笑って捨てる
それが男の 締めくくり
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