市民になる

草むしりするご近所さん ぼーっと眺めていたら
蝉の声もいつの間にか コオロギに埋もれていた
貼り絵のような青い空 もう見飽きてしまったな
その上に消しカスみたいな鳥 弧を描いて飛んだ

ゴミ置き場に残された空き缶 蹴り飛ばし歩いた
生い茂る草の葉だと思って キリギリス踏んづけた
小柄な彼女もいつかは 缶詰で売られるかな
知らん顔の平和に 嘘つきだと叫んでやろう イェーイ

国枝云々と誇らしげ カタカナばかりが並ぶ
テレビを消して町へ出よう その前に書も捨てとこう
ほらこうしてると段々 自身も湧いてくるよう
明日には政治の仕組み 語りだすようになるだろう
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