夕霧岬

啼(な)くな海鳥よ 別れたひとの
想い出だけが 身にしみる
出て行く船の 汽笛を聞けば
優しい あなたが浮かぶ
未練でしょうか 夕霧岬

船は男のさ ゆり篭(かご)だよと
いつでも得意気(とくいげ)に 話してた
便りないまま とぎれたまんま
今頃 あなたはどこに
噂(うわさ)が気になる 夕霧岬

わざと強がりは 見せてはきたが
一人で生きる 淋(さび)しさは
枕(まくら)が濡れる こころが寒い
夢でも 逢いたい あなた
夜風が泣いてる 夕霧岬
×