母のうた

空いたミネラルウォーターのラベルもないペットボトルに
煮出した麦茶入れる母の口うるささが恋しいです

ホントは優しくしたくて 何故だかいつも出来なくて
駅まで向かう帰り道 自分の幼さが嫌になる

あと何年 あと何回
あと何年 あと何回

私が大人になり あなたの背を越えた時は
照れたように笑いながら 一体何を想っていたのですか

トイレに貼ったカレンダー 特に書くこともないのに
私が帰るその日には 真っ赤な丸を描いてた

あと何年 あと何回
あと何年 あと何回

選ばないまま受け入れて 足りないまま寄り添いあって
手垢のついた月日が 頑なになった心を解かしていく

白髪が少し増えたね シワもきっと増えたでしょうね
だけどこんなにも美しく 笑える人を私は知りません

あなたがもしもいつか私を忘れてしまっても
私が覚えている 私はずっとあなたのワガママな子

幸せでいてください それが私の幸せ
そんな風に思えるほど 私も少し大人になりました
嬉しそうに笑ってる あなたの歌
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