長良川鵜情

燃やすつもりか 水までも
女ごころの 未練火は
篝火(かがり)ともして
夜に漕ぎ出す 鵜飼い舟
今宵かぎりの 川宿は
障子開ければ 長良川

なんで手放す 鵜の鳥は
鮎と言う名の しあわせを
まるで私の
運命見るよで 辛くなる
従(つ)いて行きたい 叶うなら
せめて貴方の その後を

付けておきたい この肌に
二度と消えない 恋形見(こいがたみ)
窓の下には
灯火(あかり)落とした 鵜飼い舟
更けて添い寝の 耳元に
泣いて聴こえる 長良川
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