星月夜

嗚呼、
千の星空の下で
朧げに咲く華を
彷徨うは星月夜(ほしづくよ)

静寂命なき夢の跡か
水面に浮かぶは幾億の星
想えば想うほどに狂おしく
心を揺らす下弦の月

今は君もまだ知らない
言ノ葉の行方を
さあ行こう遥か彼方
この風の行くままに…

嗚呼、
命短し者共
儚き夢見るなら
十六夜(いざよい)の空に幸あれと
嗚呼、
千の星空の下で
朧げに咲く華を
彷徨うは星月夜

浮世に誘(いざな)う手は幻か
溢れた想いは行くあてもなく
雫は頬を伝えど地に落ちず
旅路に続く無限の空

今は心などいらない
褪せはしない誓い
答え知らぬ世界で
その時の行くままに…

嗚呼、
この詩が届くならば
咲き誇るその日まで
泡沫(うたかた)の夢に幸あれと

嗚呼、
命短し者共
儚き夢見るなら
十六夜の空に幸あれと
嗚呼、
千の星空の下で
朧げに咲く華を
彷徨うは星月夜
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