好きってなんて言ったらいいの

れんこんの穴にお箸を詰めて
冷蔵庫にそっと置いておいて
見つけたきみは何も言わず
お箸を抜いて支度を始める

そんなくらいの溝に苛まれて
はげしく怒りを覚える
なにもかも許せてしまうのは
とても品が無いことだと叱られる

70才と15才と深夜の4丁目で
知らない飲み物飲んで
真っ昼間の5丁目で
グレープフルーツジュース飲んで
ふたりとも一日二度眠るらしい

そんなくらいの友達でしか
過ごせない店が有るんだという
70才は15才を70才だと
15才は70才を15才だと言う

みずうみ枯れた訳を
ここで訊いたら海に失礼じゃないか
こんなにすてきなものがあると
心変わりしてずっと見ていようと
そればかり見て

安心して心配していたいのにね
忘れたり思い出したりに明け暮れ
安心して心配していたいのにね
忘れたり思い出したりに明け暮れ

ある時間ある人と
ある場所で待ち合わせするしか
この街で息をして靴をはく理由が無いの
昨日からずっと明後日の
目覚まし時計をかけて
今日からずっと明々後日の
服を着て

安心して心配していたいのにね
忘れたり思い出したりに明け暮れ
安心して心配していたいのにね
忘れたり思い出したりに明け暮れ

パパパヤパパパヤパパパヤパパパ
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