壊れすぎたのは

あなたの眼のまえで 瞳を閉じたら
私が眼をあける そのときいないで
あなたは私の 名前も忘れて
躰を休めたぬくもり すべて忘れ去るよと
あなたは手のひらで 私をかくすと
ため息ばかりを 私に聞かせた

私のくちびるに残る あなたを
あなたは指さきで ふいてしまった
あなたの足音 遠ざかるたびに
私の捷毛のおくには 涙がふえていくの
私の眼のなかで 笑ったあなたは
昔のやさしさを 忘れかけてる
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