愛しても愛し足りない

君のいないこの部屋は 甘くせつない香り
見慣れた背中を もう何度見送っただろう?

安いプライドも無駄な嫉妬も
君を守るために捨てよう

愛しても愛し足りない
泣いても泣き足りない夜は
色づく街の灯りがそっと僕に勇気くれる

君がいないこの部屋で 苦いタバコを吹かし
愛しい横顔待ち侘びて窓に目をやる

「一つも同じ夕日など無いね」
当たり前すぎて気づかなかった

信じても信じきれない
つかんでもつかみきれない
幸せはきっとそんなもの
そう一人つぶやく

降り積もる痛みを陽だまりに変えよう
罪を光に 傷を癒しに

愛しても愛し足りない
触れていても満たされない
愛とはきっとそんなもの
そうふたりで育てるもの

君に会って 自分を知って
見えたこと 失ったもの
無駄なものは一つも無い
そう一人うなずく

僕はいつもここにいる
振り向けばここにいる
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