欲望の街

お前の背中ごしの街が今
夕陽の中で燃え始めた
愛とばかり言えない俺達の
絆の色を映しているようさ
愛しい人よ もう一度振り向き
もう一度 この胸で泣きなよ
せめて夜が来る前は
お前の涙を信じよう
都会は明日が見えない あ~、欲望の街

手負(てお)いの獣にとって優しさは
危険を招く罠になると
きれい事では済まない俺達さ
始めから よく分かりすぎていた
愛しい人よ もう一度目を閉じ
もう一度 しっかりと抱きなよ
細くしなやかな指で
背中に張り付く悲しみを
都会は宝石散らした あ~、欲望の街

愛しい人よ もう一度うなずき
俺に構わずに行きなよ
肩を落とさずに前を
見つめて不幸を道づれに
都会は別ればらまく あ~、欲望の街
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