津軽のばんば

盆でもないのにどうしたと おれをさすって喜んで
お天道様が高いのに 酒のしたくを いそいそと
ハァー 津軽 津軽 津軽ョ
ハァー 夜行に飛び乗った
わけも理由もあるもんか ばんばの顔が見たくてよ

お前はちゃかしでめんこくて ジョンカラ聞かせりゃ よう寝たと
遠い昔のことばかり 何度も何度も繰り返す
ハァー 四十(しじゅう)をいくつか超えてもよ
ハァー ばんばの心(むね)ではよ
童子(わらし)のまんまと 肩すくめ 地酒の栓をポンと抜く

親のないのをいいことに グレても見たが そのたんび
無口なばんばの寝涙(ねなみだ)が 俺を諭してくれたよな
ハァー 津軽 津軽 津軽ョ
ハァー 今夜も雪が舞う
つらい東京もじょっぱれる おれには津軽があるからよ
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