男の懺悔

おまえ無理して 倒れた夜に
俺は芯から 眼が醒めた
三日三晩を ほったらかしで
すまぬすまぬと 手に手を取れば
滝の涙の 男のョ懺悔(ざんげ)

寒いだろうね もう北国は
捨てた故郷に 親もなく
晴れて女房と 名のれぬままに
尽くすおまえが 不憫でならぬ
さぞやつらかろ 男のョ懺悔

おまえ身体に さわるじゃないか
駅へ迎えに 来るなんて
俺におぶされ 帰ろじゃないか
構うもんかよ 人の眼なんか
杖に成(な)るなる 男のョ懺悔
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