越前ひとり

あなたを忘れる 旅なのに
日暮れの浜辺は 人の影もなく 淋しさばかり
愛しては いけないと 私 はじめから
知っていたのに ばかでした
女の心に 舞い散る波の花
命と決めた 恋を抱きしめて 越前ひとり

誰にも言えない 恋だから
時々逢えれば それで良かったの 幸せでした
二人して 暮らす日を 私 欲しがって
いつかあなたを 困らせた
この手につかめぬ 儚(はかな)い波の花
名前を呼べば 今も逢いたくて 越前ひとり

寄せ来る波音 砕ける波の花
最後と決めた 恋に傷ついて 越前ひとり
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