しんしんしん

古惚け黄蝕んだ心は 汚れた雪のうえに
落ちて 道の端の塵と混じる
何もかも嫌になり 自分さえ汚れた雪
のなかに消えて 泥濘になればいい
車が驟る白いものは雪 人が渉く
雪は白い 都市の裏の吹き溜り
其の時ぼくは見たんだ もっと深く韻く
何かを 黙りこくった雪がおちる
都市に積る雪なんか 汚れて当り前
という そんな馬鹿な 誰が汚した
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