バレないように

毎日僕がマスクをつけているのは
風邪の予防や花粉症のせいじゃないのさ
誰にも僕の表情が見えないように
感情にモザイクをかけたかった

言いたい事は言わなくちゃ
そう言われたけど
僕の全部を 本音をさらけ出したら
あーお前そんな奴だったんだって言われそうで
何にも言えなくなっちゃった

かわいい自分を守るため
バレないように
バレないように
「バレてるよ。」って
うるせぇ わかってる
こんないやらしい やましい
人でなしなところは
隠して 痛くて

あいつの事が大嫌い
そう思ってみても
言えるわけがないから頭の中で
煮て
切って
焼いて
吊るして
刻んで
食べちゃった。
すっきりするわけないけど

面倒な事がもう多すぎる
バレないように
バレないように
「バレてるよ。」って
うるせぇ わかってる
もっと気楽にのんびり生きれたらいいのに
なんて思っちゃいないけど

だってあの夜は何だったんだ
眠れずに朝迎えたって
苦しかったけど嬉しかった
生きてるって感じがした
誰かに認められたくて必死に何か探していた
上辺をなでた言葉より思った事を口にした
でもそれじゃうまく生きてけないと
罵られ 忠告浴びせられ
誰かのせいにするわけじゃないけど
やっぱり僕は変わったんだ

もうどうでもいいんだけど。

最近素直に泣いたり笑ったりしないのは
単純な奴だって誰にも思われたくないから
上げ底してでもよく見せたい
かわいい自分を守るため

「守れるの?」

バレないように
バレないように
「バレてるよ。」って
うるせぇよ さっきから
聞こえるのは多分 自分の声だ
うるさいなぁ、もうこれでいいんだよ

もうこれでいいんだよ

「いいわけないだろ!!」
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