札幌哀愁

逢うたびあの娘は どこか儚(はかな)くて
雪虫みたいな やつだった
男ごころに 温もりを
ひとつ残して 消えたまま
札幌哀愁
今年も白い 冬がまたくるよ

ちいさな溜息 思いつめたよに
わたしのことなら 忘れてと
ほそい肩さき すり寄せて
ふたり路地裏 ネオン酒
札幌哀愁
あのとき俺が 抱いてやれたなら

粉雪まいちる 夜のすすきので
あの日の面影 思い出す
二度と逢えない やつだけど
俺はたたずむ 時計台
札幌哀愁
時刻(とき)うつ鐘が 胸にしみるのさ
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