ぬきうちはなび

真っくろくろ夜 渚で君と遊ぶ
裸足の子供に かえろう
こっそり呟く 言葉を波がさらう
届かないことは わかっていたよ

真っしろしろの歯 晒して君と笑う
いつかの獣に かえろう
勝手に始まる 恋路を酔いが誘う
気づかないふりで 盛り上がる

抜き打ちで咲いた花火が真っ赤に燃えて
2人は歓声をあげた
波打ち際で飽くまで ダンスを踊る
夏の夢にうつりこんで 消えた花火

とっぷり夏の夜 深けても君と遊ぶ
駄々をこねるように
こっそり呟く 言葉を風が運ぶ
聞こえないふりを していた

抜き打ちで泣いた貴方がムードを止めて
体がとっても冷えてく
遠くの祭り囃子がハッパをかける
何か言わなくちゃ ドギマギ

抜き打ちで咲いた花火がチャンスをくれて
2人はキッスした
帰る間際の「じゃあね」を躊躇している

夏の夢にうつりこんで消えた花火
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