鉄道唱歌

汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり
愛宕(あたご)の山に入(い)りのこる 月を旅路の友として

いでてはくぐるトンネルの 前後は山北小山(おやま)駅
今もわすれぬ鉄橋の 下ゆく水のおもしろさ

いよいよ近く馴れくるは 近江(おうみ)の海の波のいろ
その八景も居ながらに 見てゆく旅の楽しさよ

おもえば夢か時のまに 五十三次はしりきて
神戸のやどに身をおくも 人に翼の汽車の恩
×