熱帯魚の涙

夏が来るわ 夏が…

頬杖をついた窓に 吹いた微風(カゼ)は 少し暑くて
汗ばんでる 私の肌を ひらり撫でて張りついた
どうしてでしょうか? 思い出すわ
夏になるとあなたを

私 あなたの腕の中の
愛を知らない 熱帯魚だった
どんなに 激しく泳いだって
そこにあるのは 涙の海でした

夏が(来るわ) 夏が…

水槽の中漂う 魚たちは とても綺麗ね
羽根広げた 孔雀みたいに 輝いては乱反射
どうしてでしょうか? それなのにねえ
とても悲しそうだわ

私 なんにも知らなかった
愛してほしい そう願いながら
何処へ 行けば自由になれるの?
そんな想いで 泳ぎ続けていた

忘れたい 忘れられない 碧(アオ)い空のスクリーンには
あなたが映るのよ 初めて恋をして 泣いてばかりいた私

夏が 来るわ
もう戻りたくないけど
思い出すの
熱帯魚の涙を

私 あなたの腕の中の
愛を知らない 熱帯魚だった
どんなに 激しく泳いだって
そこにあるのは 涙の海でした

私 なんにも知らなかった
愛してほしい そう願いながら
何処へ 行けば自由になれるの?
そんな想いで 泳ぎ続けていた

夏が来るわ 夏が…
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