高瀬川

戯(たわむ)れでしたか あの夜は
寂しがりやを 迷わせる
行くも戻るも とどまるも
おんなのあしたは 霧の中
独りぼっちに させないで
泣かせ安曇野(あずみの) 高瀬川

わたしの心は 木(こ)の葉舟(はぶね)
どこへ流れて 行くのやら
泣くも笑うも その先は
訳ありどうしの 契(ちぎ)り橋
ひと夜限りと 知りながら
燃えて切ない 高瀬川

涙でながした おもかげが
今日も川面に 浮き沈み
右も左も うたかたの
運命(さだめ)と知りつつ この指が
あなた欲しがる 赤い糸
結ぶ安曇野 高瀬川
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