雨の木次線

あなた忘れる はずなのに
なぜか面影 追いかける
雨の木次よ 神話の里よ
滝の瀬音を 聞きながら
みれん飲み干す 旅の宿

いつかあなたと 来るはずの
横田 亀嵩(かめだけ) 三井野原(みいのはら)
雨の木次よ はぐれて一羽
越えて行くのか あの峰を
濡れた翼じゃ 重たかろ

墨絵ぼかしの 山峡(やまかい)の
季節移ろう 無人駅
雨の木次よ 水面の枯れ葉
行方あてなく 流れ行く
どこか似ている ひとり旅
×