湯沢の女

送らないからと 急に背を向けて
青い角巻で 涙を隠す
風花が風花が 雪にもなれずに
吐息つくよに 薄い肩に舞う
越後湯沢の お葉という女

白い湯けむりに からだ寄せ合って
ふたり鮎になり はしゃいだ夜更け
忘れても忘れても 忘れきれないで
想いばかりが つのる宿灯り
越後湯沢の お葉という女

今度いつ来るの 口に出しかけて
言っちゃいけないと 淋しく笑う
鳥追いの鳥追いの まつりを見たいと
言えばからめた 細くつよい指
越後湯沢の お葉という女
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