顔無紳士

踊る影が 甘美に酔いしれて
笑う仮面 宵の街を抜ける
狙う獲物 困難の数ほど
浪漫で欺く 奇術めくプライド

息の詰まる歯車革命
似たものばかり生み出して
猿芝居の言葉に騙され
何も出来ない嗚呼無情

まだ見ない 誰もいない 新たな新天地
一粒の好奇心だけ握りしめ
満月に 照らされてる 闇を受け入れて
俺の名を錆びた歯車に刻み込め

夜がヤツの 世界というならば
仮面剥いで 引きずり出してやる
偽善悪意 ねじ曲がった心
真(まこと)と偽り 紙一重を暴く

傲慢満ちた予告のカード
官憲達は取り乱し
ありきたりの嘘に踊らされ
謎に食われた嗚呼無情

裏の意味 常識捨て 瞼を閉じれば
無数にざわめく智慧が湧き上がる
その先に 立ちはだかる 謎を解き明かし
お前の遊戯(あそび)に終止符打たせてもらう

琥珀月欠けて 今宵の躾を
嘶(いなな)く狼 歪に繋いで
震えたリリスヘ 畏怖めいた塵へ
渡す死の口づけを 永遠(とわ)へ堅し絆の
紅い血に黙り 価値を問うさだめ
凍え苦しむだろう 御心(みこころ)加護であろう

真実は二人の手に…

影纏い 踊る仮面 陽の光浴びて
誰か掌の上で転がされ
謎食らい 正義の使者 月の影浴びて
疑念に粟立ち鐘が鳴り響く
浪漫捨て 悪許し 踏み絵を破り
堕とされ汚(けが)れた心消え失せて
闇に生き 光に生き 交わりを識れば
二人の名を悔いるほど瞳に 記憶に 刻んでやろう
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