電話ください

窓打つ雨
膝をかかえて 見上げれば
ブルーの空 哀しみが舞い散る
いつかと同じです
ふたりでまた いつか逢おうと
約束だけを 残して
それきり 逢えない

心のままに あのやさしい言葉
強く抱きしめ 信じてきたけど

ひとり電話を 持つ時の長さが
この私に 勇気を 気づかせてくれても
さよなら 云わせて
あの日にふたり 戻れない

風吹く日の
白い舗道に たたずんで
ふりむいても 踏み切りの向こうの
季節はめぐります
心は今 想い出の中
飛んでゆくけど そこには
あなたがみえない

アドレス帳の あの見慣れた文字も
寒い季節にめくれてゆくけど

木枯らしだけが ただ友だちなのと
話せたなら 少しは 明日へと歩ける
声だけ 聞かせて
そのあときっと 忘れます
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