あばれ船

海が牙(きば)むきゃ 血汐が燃える
男度胸の 北漁場
たかが嵐さ 荒波しぶき
弱音吐くほど 柔(やわ)じゃない
命捨て身の あばれ船

どうせ浮世の 短い命
天にまかせて 舵(かじ)を取る
木端(こっぱ)小舟と あなどる波に
負けてたまるか 意地くらべ
風に歯向(はむ)かう あばれ船

背中(せな)に刺(さ)すよな 怒涛のムチも
何の痛かろ 冷たかろ
男なりゃこそ 避けてはゆけぬ
どんと荒海 乗り越えて
大漁呼込む あばれ船
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