方舟

七つの海を越えた
世界の果てに着いたら
そこではあらゆる人が
幸せになれるという
何故僕はこの海に
漕ぎだそうとするのだろう
方舟の行く先は
わからないというのに

嵐の海に揺られて
世界は悲鳴をあげる
それからあらゆる物が
無に帰るのだという
何故こんな苦しみに
耐えなければいけないの
方舟は流される
僕は母の名を呼ぶ

遥か遠く
雲は切れて
光 降り注ぐ
まるで新しい夜明けが
奇跡のように

七つの海を越えた
世界の地図にない国
そこには神の恵みが
溢れているのだという
そしてまたこの海に
漕ぎだしてく旅人よ
方舟の行く先は
たとえわからなくとも
たとえわからなくとも
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