坂道の少女

図書館の帰り道赤い自動車(くるま)の窓から
道をたずねたのはきれいな女の人
あの人がこの町に来た日から私は
悲しみの始まり あなたは遠い国の人

追いかけても 追いつけない
あなた一人でどこまで行くの?
坂道の途中で私 息がとぎれ とぎれ…

あなたがいつもあの人と一緒なのは知ってるの
そんなあなた見てると私のすべてがくだけて行く
でも いくら背のびしても私絹のドレスは
まだ着こなせない 私が一番わかってる

おとなになろうと したけれど
おとなになれない 心がついてこない
坂道の途中で私なみだはらり はらり…

ある日の朝とつぜんにあの人は消えて行った
移り気な猫の様に二人の心につめを立てて…
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