琉球の風

アカバナ揺れてる
南の遠い記憶
途切れた足跡
ゆっくり辿ってく
アカバナ泣いてる
笑顔はそっと曇る
彩る夜の隙間埋めるように

深い海は染まってく
淡く消える幻
時を越えて全てが
無くなる前にどうか

島よ
伝えてよあの人まで
煌びやかに輝いてる
あの頃には戻れないけれど
せめて
夢の中で微笑んでいて
形の無いものだから
閉じ込めたい
放したくはない

言葉
詰まらせながら君は
途切れそうな声でそっと
包んでくれた
優しさ
琉球の風のように

青空満ちる
南の遥か彼方
心は流れて
ふわりと漂う
青空消えてく
思い出だけつれさる
悲しい結末
溶けてすり抜ける

帰り道の海岸
二人で聴いた唄は
時を刻み何かを
掴もうとしてた
でも……

僕は
独りきり過去に生きる
ベッドの中沈み込んで
君の名前繰り返していた
そんな
泣き虫な僕だけれど
あんなにも愛せたから
望む未来
変えてゆけるだろう

島よ
伝えてよあの人まで
煌びやかに輝いてる
あの頃には戻れはしないさ
たとえ
巡る季節のように
気紛れな恋だとしても
君と歩いたあの場所に
琉球の風が舞う
×