里がえり

駅の日暮れに 雨降りしきる
母は迎えに ひとりで来たか
傘をかしげて 二言三言
うしろ姿が哀しくて
胸がいたむよ 里がえり

おれがこのまま 一緒に住めば
母の笑顔も 見られるだろに
今夜あしたの 二人の二日
あつい味噌汁手料理も
おれにゃ涙の 里がえり

今度いつ来る いつまた会える
母が見送る 小さくかすむ
山の木枯し もうすぐ冬か
置いて行くのは親不孝
つらい別れの 里がえり
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