酒の河

いくら好きでも 渡れない
運命(さだめ)という名の この河は
恋しいよ 恋しいよ その胸が
まして雨振る こんな夜は
おもいでばかり 後を引く
渡る 渡れぬ 酒の河

うしろ姿の しあわせを
残してあなたは かくれんぼ
淋しいよ 淋しいよ くちびるが
未練心が また いたむ
あの日に帰る 舟もなく
渡る 渡れぬ 酒の河

柱時計の 刻む音
今夜もお酒と ふたりづれ
恋しいよ 恋しいよ その胸が
せめて逢いたい もう一度
暦もやがて ふたまわり
渡る 渡れぬ 酒の河
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