三年め

夜風がしみる 屋台の隅で
熱燗二合の 手酌酒
ふた冬越えて 三年め
酔えば聴こえる くにの民謡(うた)
あの娘(こ)は遥(はる)かな 雪の里
胸にみれんが 降りつもる

こぶしが咲けば 根雪もとける
ひと足遅れて 山桜
故郷はなれ 三年め
瞼とじれば ゆき過ぎる
あの娘がたたずむ ホームには
白い花びら 舞っていた

赤ちょうちんの 灯りをおとし
店主(おやじ)がふるまう 仕舞い酒
ふた冬越えて 三年め
いつか馴染んだ 夜の巷(まち)
あの娘に逢いたい 遠い空
俺は心で 春を待つ
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