君に似た女

君によく似た女(ひと)がいた
思わず胸がはずんだ
ひとときの恋をした
あの頃の僕のように

君によく似た女(ひと)がいた
紅茶を飲んで笑った
戻らないあの日々を
抱きしめるように抱いた

独りに 独りになった部屋で
ささやかな 残り香に想う
どんなに 似ていても
そうだ 君ではないのだと

君をどうして失った
若さは時に哀しい
愛すゆえ傷つけて
追いかけることも出来ず

遠い真夏の青春よ
あれから僕は変わった
戻らないあの日々を
抱きしめるように生きた

幸せ 幸せなのかどうか
確かめるすべさえも なくて
静かに 泣いていた
君のまぼろし 見つめてる

誰かを 誰かを愛すたびに
この胸は 果てしなく痛む
どんなに 似ていても
そうだ 君ではないのだと
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