望郷

この道は ふるさとへ
ふるさとへ 続く道
あの空は ふるさとへ
ふるさとへ 通う空
ひとしずく 涙おとして
父母よ 吾が友よ
つつがなく あれと祈る
都の日昏れ

この花は ふるさとの
ふるさとの 野辺の花
あの青は ふるさとの
ふるさとの 水の青
ぐみの実の 赤き唇
忘られぬ あの人よ
今もなお 胸に残る
なつかしあの日

この風は ふるさとへ
ふるさとへ 向う風
あの雲は ふるさとへ
ふるさとへ いそぐ雲
ことづてを 託すすべなく
夕映えの 果て遠く
去りゆきし 夢を偲ぶ
都の日昏れ
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