坂本橋

泣きながらうたってた
あの橋の上に立って
責めるように睨みつける
あの日の自分を見た

橋の真ん中で 帰り道忘れ
祈るようにうたった 遠い日のこと

青く澄んだ川に 問いかけてた
自転車に乗った女の子 目が合った
「私を忘れないで」

泣きながらうたってた
同じ橋の上に立って
責めるように睨みつける
あの日の自分を見た

戻れない悲しみを
生きていこうとする力に変えたい
そして 行こう

橋の真ん中で 欄干に足掛けて
川を見下ろしている 午前0時

水面に映る顔 知らない人のよう
あめんぼが涙の輪を すり抜けた

泣きながらうたってた
同じ橋の上に立って
憐れむように笑いかける
あの日の自分を見た

戻れない 進めない
橋の真ん中に立っている自分が
透けて見えた

泣きながら うたってた
今なら家から歩いて5分で行ける
あの橋の上に立って
自分の未来に恋い焦がれてた待ち焦がれてた
あの日の自分が笑っているのが見える
大声で顔くしゃくしゃにして 笑ってる

戻れない 進めない
橋の真ん中に立っている自分が

泣きながらうたってた
同じ橋の上に立って
責めるように睨みつける
あの日の自分を見つけた
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