月とロマンス

人生は束の間の戯曲
夜更けなど愚かなほど迷うわ
醜悪のあとの美と
狂気のまえの静けさの違いも
わからずにたたずむ
この窓辺に

色紙の満月を絹の糸でそっと夜に垂らしたら
闇の中あの人は惑わされるのかな
ルナティックに

月とロマンス

万華鏡のような日々 時折は儚い路地に逸れて
輝いて見えたドアを開けてみる 絶望が其処にいても

結末はわからない
まるでクライムノワール

闇に住む群集が はりぼての満月と気付く夜明けまえ
荒れ果てたこの街で 命懸けの恋は報われる

月とロマンス

Like Jazz Fill So Many Sleepless nights
Like A Romance Fill Your Space Inside

朝靄と消えてゆく
命懸けの恋さえも
カゲロウのように

真実はいつの日も
心の奥底に
密やかに
潜むロマンス
×