ずっと会える

真昼の月、薄い青空、街路樹の影
行き交う笑い声、目をふせて歩いた
ねえ、歩道橋でふと立ち止まると
街は広すぎて
今すぐ君に会いに来てほしくて、会えないと知る

行かないで、消えてしまわないで
悲しみを終わらせないで
君の声も腕も
忘れたくない
ねえ、連れて行かないで

夕焼け雲、ベランダの雪、自転車の音
白い吐息、並べて歩いた帰り道
ねえ、ありふれていて、何気ないことだけ浮かんでくるのは
どんな時間も愛おしすぎたから、ふたりでいれば

泣かないで、涙に変えないで
想い出に閉じ込めないで
ふたりが見た未来
わたしひとりに
ねえ、置いていかないで

君がくれた大きなやさしさと夢と愛する力を
今度はわたしから誰かに伝えたいよ、強くなれたなら

行かないで、消えてしまわないで
悲しみを終わらせないで
君の声も腕も
忘れたくない
ねえ、連れて行かないで
「また会える、ずっと会えるよ」
いつか出会う人の
瞳の中に
君をみつけるときに
×