影を慕いて

まぼろしの 影を慕いて
雨に日に
月にやるせぬ わが想い
つつめば燃ゆる 胸の火に
身は焦がれつつ しのびなく

わびしさよ せめて痛みの
なぐさめに
ギターをとりて 爪弾けば
どこまで時雨 ゆく秋ぞ
振音(トレモロ)さびし 身は悲し

君故に 永き人世(ひとよ)を
霜枯れて
永遠に春見ぬ わが運命(さだめ)
永ろうべきか 空蝉(うつせみ)の
儚き影よ わが恋よ
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