少年は教室がきらいだったのだ

それぞれ思いはあれども
僕ら、仲良くないね
君たち、知らないんだ
人間ってさ
思いのほか頻繁に
憎悪を持ち出すし
信じられない量の
武器を隠し持って
何食わぬ顔で笑顔を振りまいて
水面下でふっと教室戦争始めんだ

何が起こったって僕らは笑っていた
冗談風味にごまかした、それはあくまでいじめじゃない
愛と平和だって裸足で逃げ出すような
中学校の教室でした

あの頃の僕は逃げ回るのに必死
流れ弾や地雷から
逃げながら生きていた
平穏な日々を得るための代償は一体何だったのか
今なら少しわかるような

何が面白くとも
僕は笑わなかった
最初で最後の青春をゴミみたいに扱って
愛と平和だって唾を吐き捨てるような
中学時代の僕でした

何が起こったって僕らは笑っていた
冗談風味にごまかしたって
辛いものは辛いのになぁ

今日も元気な少年さ

数人程度の友人と小さく笑いあって
毎日を過ごすような
それが一番良いのかな
愛と平和だって目もくれないような
僕らでよかった
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