君想う唄

秋の夕暮れ 別れて初めて
待ち合わせた公園で
俺に小さく手を振る
君の姿を見つけた
お気に入りで 今でも君に
貸したままのDVD
取りにきたのは言い訳で
ただ君に逢いたかった
寒そうにポケットに入れたその手を
今すぐに温めてあげたいのに
見慣れた君のひとつひとつが
今もまだ愛しくて胸が苦しい

一生そばにいたかった
君のすべてが好きだった
やわらかい声も拗ねた横顔も
一生そばにいたかった
失って初めてわかった
こんなに心はまだ君を求めてる

思いのほかうまく続いた
久しぶりの会話
ぎこちなさもどこか薄れて
笑顔が君にこぼれた
こうして二人歩いてると
まるであの頃のようで
明日も明後日もこのままで
なんてわけないのに
ふと君がつぶやいた
「ずっと ありがとう」
本当のさよならに聞こえたから
何も言えずに その目すら見れずに
ふざけてるフリをして 涙こらえた

一生そばにいたかった
大切な物ほど どうして
この手すり抜けて
こぼれ落ちるんだろう?
一生そばにいたかった
確かに時は流れたのに
あの日から俺は まだ立ち止まったまま

ずっと二人で居たから分からないよ
君が居なくて 毎日どうしたらいい
悔やんでも悔やみきれないよ
もう 振り返らずに前に進むべきなのに

なぁ もしやり直しても
同じ結果になったかな
君にしてみれば 今さらだろうけど
ああしときゃ よかったとか
ああ言えば よかったとか
今なら少しは わかる気がするよ

一生そばにいたかった
君のすべてが好きだった
やわらかい声も拗ねた横顔も
一生そばにいたかった
失って初めてわかった
こんなに切なくまだ君を求めてる

まだ君を求めてる…
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