入道雲

遠い空にそびえ立つ雲は
どれだけ走っても追い越せないでいる
過ぎてだけ走ってゆく季節の向こうに
僕らが目指してる未来があるなら

乱反射 砕けたガラスに
写り込んだのは残酷なモノで
太陽に薄れる意識は
心の中まで焦がしてしまうのか

夏の日差しに目を閉じれば
白昼夢のような暗闇 墮ちる空

陽炎に揺らめく坂道
つまずいたとしても血を流したとしても
どんな痛みも忘れられる程
手にしたいモノがそこにはあるから

夏の風胸一杯吸い込んで
苦しい程にその手を伸ばしても

掴めなくてそれでも掴みたくて
力強く握りしめてみても
何もなくて何も残らなくて
分かってる分かってるけど
僕らの前に立ちはだかる
あの雲の 向こうへ 行こうよ
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