情炎

炎(ほむら)が燃え立つ 情念が
心(しん)の臓(ぞう)まで 掻(か)きむしる
他(ほか)の女(おんな)を 抱けぬよう
いっそ殺(あや)めて しまいたい
抑(おさ)えきれない 胸の奥
隠(かく)れた鬼(おに)が 顔を出す
骨の髄(ずい)まで 愛したい
狂(くる)おしいほど 嗚呼(あゝ) おんなです

あんたの魂(たましい) 取り出して
胸の中へと 宿(やど)したい
もしも誰かを 抱いたなら
あたし生きては いかれない
この身投げ出し 火の海へ
溺(おぼ)れる愛に 悔(く)いはない
捻(ねじ)る逆立つ 反(そ)り返る
乱れるほどに 嗚呼 おんなです

命奪えば 永遠(えいえん)に
夢も現(うつつ)も 二人きり
灯(とも)す命火(いのちび) 燃え尽きて
灰になっても 嗚呼 おんなです
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