母便り

夜ふけにひとり 膝を抱き
母の手紙を 読み返す
身体を気づかう 便箋の
文字が涙で またにじむ
母さん 母さん お母さん
そのうち一度 帰ります

家族のことが 一番で
いつも自分は 後まわし
エプロン姿に 荒れた指
化粧ひとつも しないまま
母さん 母さん ありがとう
そのうち一度 帰ります

白壁(しらかべ)続く 町並は
今も変わらぬ ままですね
無理などしないで これからも
どうぞ元気で いて欲しい
母さん 母さん お母さん
そのうち一度 帰ります
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